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Project

小児科医院併用住宅

本建築は、小学校の斜向かいに立ち、この地域の小児医療を長らく支えてきた小児科医院併用住宅のリニューアルに伴い増改築されたものである。


町の縁側となり子供たちや親御さんの拠りどころとなる小児科医院と、
大きなテラスと一体になり子供たちがのびのびと駆け回れる二世帯住宅、
そして、家族と家族、家族と近隣の人々、町の縁側と家族のテラスを繋ぐ2つの白い塔からこの建築は構成されている。


家型の白い塔が町の人々を優しく迎え入れ、町に解放された大きな開口とそれに続く深い軒のある大きな縁側が町の人々に拠り所を与え、縁側の下から顔を出す色とりどりの草花が町行く人々の目を楽しませる。


北側の細長い背の高い白い塔は、家族を迎え入れる玄関となり、1階の医院と2階の親世帯の住居と3階の子世帯の住居と屋上を繋ぐ階段塔となり、4層にわたり各層に様々な本棚が設えられた図書空間となり、煙突効果を用い風の流れを生み出し、柔らかな北側の光を取り込む環境装置ともなっている。
また、各層をまたぎ垂直方向に伸びる2つの白い塔は、水平方向に広がる各層のスラブにより分節され、その意味を変える。例えば、南側の家型の白い塔では、1階は医院のエントランスに、2階はリビングと連続する書斎に、3階は他の居住スペースとデッキを挟んで切り離されたハナレの小屋にといった具合だ。


水平方向に関係を繋ぐ町の縁側と家族のテラス、垂直方向に関係を繋ぐ2つの白い塔が、家族と家族、家族と近隣住人の関係を再編し、豊かな繋がりをもたらす小児科医院併用住宅として生まれ変わる。

所在地/ 

愛知県名古屋市

 

主要用途/ 

医院併用住宅

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photo by Satoshi Sigeta
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