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富士山を眺めながら


東京に向かう新幹線の中から富士山を眺めながら、昨日お伺いしたマウントフジの原田真宏さんのお話を思い返す。 環境に接続していくおおらかな架構、開かれた秩序、自然科学的にも社会科学的にも合理的であること、一撃で応えること、といったことが印象的であった。 モノとしての建築に真摯に向き合い、それを超えた環境や歴史といった大きな世界との繋がりを構想し、常にテクニカルな挑戦を伴い身体性をもって応える。 モノとしての建築よりも状況のデザインが主流になってきている昨今、ハードコアな建築の話を久しぶりに聞いたような気がする。

ひるがえって僕はどうだというと、もう少し物語と向き合ってみたいと思っている。良いところも悪いところも含めた人間くささや、誤読と不条理をも孕むどこまでいっても未完成なこの社会ととことん戯れてやろうと思う。もちろんただの物語で終わることなくモノとしての建築の力を信じその物語を駆動させていけたらと考えているわけだが。 僕はまだまだマウントフジの頂上には登らず、裾野で戦っていこうかと思う。頂上からの俯瞰した戦い方にも憧れはするのだが。

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