新技術開発プロジェクト
新技術開発プロジェクト、東京の試験場で実験を行う。
これまで教科書や参考書を通して知識としては知っていたものが、目の前の物体を通して、体感により把握することができた。
物体の変形により力の流れが可視化され、センシングにより荷重と変異の関係がモニターに映し出される。 こうしてみると、意匠に対して構造は定量的であり科学であると改めて感じるし、とてもプリミティブであるなとも思う。
その反面、ミシミシやバキッという音、少しずつ捻れていく形状の変化、それを固唾をのんで眺める人々の緊張感、時間の流れなどを感じるに、体感してみないことには構造の原理に関してなかなか実感をもてないというのは、いかにも定性的であるとも思う。
定量と定性を佳境するあたりに建築の本質はあるなと考えてみたりする。
一人の建築家としてこのあたりに建築の可能性を感じている。ロジカルであると同時にエモーショナルでもある建築のありかたを探求していきたい。